インターネット予約をはじめるには予約システムが必要と考えている方がほとんどだと思いますが、実はGoogleカレンダー(グーグルカレンダー)を使えば無料で予約機能を提供することができます。
今回はGoogleカレンダーを無料の予約システムとして使うための方法と注意点をまとめてみます。
目次
Googleカレンダーの「予約枠」機能で来店予約を作ってみる
Googleカレンダーには「予約枠」という機能があり、Googleカレンダーに予約ができる予約枠を設定することができます。
作った予約枠はGoogleカレンダー上に表示され、他のユーザーが予約することができるようになります。
実際に来店予約の予約枠を作ってみようと思います。
予約管理用に新しくカレンダーを作っておくと便利です。
今回は来店予約を受け付けるため、「来店予約」という名前で新しいカレンダーを作成します。
予約枠を作るには、Googleカレンダー上で予約を受け付けたい時間をクリックします。
ポップアップが表示されるので、一番上の[予定|予約枠]の[予約枠]をクリックして予約枠入力に切り替えます。
ここからだと繰り返しや時間単位の設定など、細かい設定ができないので、[詳細を編集]ボタンを押して、予約枠の詳細設定をおこないます。
[タイトル]で登録するテキストがカレンダーの予約枠に表示されます。
今回は平日の13:00~17:00で1時間単位の来店予約用の予約枠を作りたいので、
[タイトル]を来店予約
[時間ブロック]を13:00~17:00
[繰り返す]を毎週平日
で設定しますが、予約を受け付けたい時間やサイクルによって好みの設定をおこなってください。
次に[タイプ]を指定します。
[1件の予約枠として表示]を指定すると予約枠が[時間ブロック]で指定した時間13:00~17:00の1枠で設定できます。
[次の時間単位で予約枠を表示]で60分を指定すると13:00~17:00が60分刻みで4枠できあがります。
30分を指定した場合は8枠、120分を指定した場合は2枠というように、時間単位を指定することで予約枠を調整します。
[場所]や[説明]は必要に応じて記入をおこないます。
これで予約枠の設定は完了です。
来店予約用のカレンダーには作った予約枠が表示されています。
実際にできあがったカレンダーは[このカレンダーの予約ページ]の右にあるURLで確認できます。
このURLを公開することでインターネットから予約受付をはじめることができます。
Googleカレンダーで来店予約をしてみました
予約枠を作ったGoogleカレンダーを公開して、実際に来店予約してみました。
予約したい予約枠をクリックするとポップアップが表示されるので、[保存]を押せば予約が成立します。
今回は6月6日(火)の14:00~15:00で予約しました。
予約カレンダーの6月6日(火)14:00~15:00の予約枠が消え、ほかの人が同じ予約枠を予約することができなくなります。
予約した人には予約が完了したことを知らせるメールが届きます。
店舗側からは、作成した来店予約用のカレンダーから入った予約を確認することができます。
使ってみて分かったGoogleカレンダーの問題点
Googleカレンダーで予約するにはGoogleアカウントが必要
これが一番ネックになるかもしれません。
店舗などの運営者(事業者)側は法人用のGoogleアカウントが必要になり、個人用のGoogleアカウントでは予約枠機能は利用できません。
また、予約しようとする人もGoogleアカウントが必要です。
持っていない場合はGoogleアカウントを取得してから予約してもらうがあるので、かなり面倒です。
予約枠の在庫数の指定ができない
予約枠の在庫は必ず「1」になります。
誰かが予約枠を予約すると、その予約枠で別の人が予約を取ることができなくなります。
会議室のように在庫が一つしかないものを予約する場合は大丈夫ですが、例えばセミナーという一つの予約枠で10名まで予約を受け付けるといった使い方は難しそうです。
※予約枠を個別に作れば対応できますが、予約枠を作る手間を考えると現実的ではありません。
予約で取得できるデータが限られている
予約してもらった時に店舗など運営者(事業者)側で取得できるデータは、予約希望日、時間以外に、Googleアカウントに紐づく名前とメールアドレスくらいです。
性別、住所といった個人情報や、折り返しの電話連絡先、オプションの要否といった情報は取得することができません。
※[説明]欄をうまく使えば予約時に記入してもらうことも不可能ではありませんが、利便性を考えると現実的ではなさそうです。
(まとめ)使い方を限定すれば無料の予約システムとして活用できる
あくまでもGoogleカレンダーの一機能を利用したものですので、予約システムのような細かい設定や気の利いた機能はありませんが、先ほどの問題点がネックにならない使い方であれば、無料で手軽に利用できるのは魅力です。
- 知り合いなどの特定のメンバーだけでシェアルームを予約する
- 社員間で社内の会議室や施設を予約する
といった用途なら十分に活用できそうです。
一般のお客様向けに公開するために利用するには機能不足は否めませんので、そういった場合は専門のASPやクラウドの製品・サービスの利用を検討しましょう。